AMDはComputex 2025でRadeon RX 9060 XTを発表し、3月に発売されたRX 9070 XTに続く同社の次の一手を示しました。このミドルレンジGPUに関する詳細はまだ少ないものの、仕様は興味深い価値提案を示唆しています。
技術仕様一覧
AMD Radeon RX 9060 XTは32のコンピュートユニットを搭載し、1080pゲーミングをターゲットとしたカードとしては特筆すべき構成である、印象的な16GBのGDDR6メモリを装備しています。コンパクトなデザインにより、このGPUは150Wから182Wのトータルボードパワー(TBP)範囲で効率性を維持しています。
その仕様を考慮すると、RX 9060 XTは兄弟モデルであるRX 9070 XTと比較して、より手頃な価格の選択肢として位置づけられています。このGPUはコンピュートユニット数が半分で、消費電力も約半分であり、パフォーマンス能力が大幅に低下していることを示しています。AMDはこの近日発売予定のグラフィックスカードの価格や発売詳細についてはまだ明らかにしていません。
予算指向GPU市場の加熱
AMDはRX 9060 XTの価格を明らかにしていませんが、業界の予想では、発売時に250ドルから300ドルで価格設定されたIntelのArc B580(145W)およびNvidiaのRTX 5060(190W)と直接競合すると見られています。この位置づけは、AMDが同じコスト意識の高い市場セグメントをターゲットにしていることを示唆しています。
もしRX 9060 XTがこの価格帯で発売されれば、消費者にとって興味深い選択肢を提供することになります。競合他社が8GB(Nvidia)および12GB(Intel)のVRAMを提供するのに対し、AMDの提案はその豊富な16GBメモリ構成で際立っています。この利点は、最新ゲームがより多くのビデオメモリを要求し続ける中で、重要となる可能性があります。
実世界でのパフォーマンステストはまだ保留されていますが、RX 9060 XTのより大きなフレームバッファは、ゲーミング要件の進化に伴い、その重要性を延長するかもしれません。グラフィックスカード市場は説得力のある予算指向の選択肢を待ち望んでおり、AMDの最新の提案はこの分野での強力な競争相手として登場する可能性があります。